SGEとは

医学的アプローチ

臨床現場からのレポート。 延べ約1000例臨床患者例のほとんどでQOLの向上
SGEストーンの医学的効用については、過去にも丹羽博士やセルジュ博士等によるラットを用いての実験をはじめ、いくつかの実験や考察が行われてきた。
それらのデータおよび実体験をふまえ、2000年より臨床試験を行ってきましたので、その一端について私なりの感想を述べてみます。
結論としては、臨床試験を開始してからまだ1年余りで、臨床理論の構築には、あと少し時間を要するものの、今日まで、様々な疾患において、 予想を上回る臨床症状の改善効果が確認されています。
臨床試験の概要について説明しますと、臨床患者例は延べ約1000例で、疾患傾向を大別すると、慢性関節リウマチ、悪性腫瘍(ガン)、アトピー性皮膚炎、 尋常性乾癬、その他の慢性疾患となります。
なお、基本的な治療内容としては、SGEストーンのセラミックボールを用いたサンドバスでの入浴療法、およびSGEウォーターの飲用、 さらにはSGEストーンを直径1ミクロン程度に粉砕したSGEパウダーの服用となっております。
いずれの場合も、ほとんどの患者において、QOLの向上が見られたことは特筆すべきこととおもわれます。
以下に代表的な臨床例の経過と所見を報告いたします。
医学的アプローチ
悪性腫瘍(ガン) <51歳・女性>
平成11年5月に他の医療機関で卵巣癌の手術を受け、肝臓にも転移した例。
当クリニックに来院後は化学療法を受けながらであったが、漢方薬の服用、週1回のサンドバス治療とSGEパウダーを内服した結果、 約2ヵ月ほどで“元気が出てきた”“あちこちの痛みがよくなった”“風邪をひかなくなった”などのQOLの改善が見られた。
平成12年10月にCT検査で、腫瘍像が消失しているとの診断。
現在は腫瘍マーカー(CA125)は正常範囲内となっている。
従来の化学療法のみでは十分な効果がなかったにもかかわらず、今回はこれらの併用療法で予想外の効果が現れたが、 このことは、サンドバスおよびSGEウォーター、パウダーに何らかの癌細胞増殖抑制効果を期待できるとも考えられる。
この他、乳ガンの骨転移の激しい痛みが軽減したり、大腸ガンの再発でも腫瘍が縮小した例などを経験し、今後これらの分野でSGEの役割に大いに期待している。
慢性関節リウマチ <52歳・女性>
平成4年に慢性関節リウマチと診断されて以来、各種の治療を継続した後に平成12年より当クリニックにて漢方薬の投与と週2回のサンドバス治療を開始。
現在では、日常生活に全く支障のない程に痛みも改善するなど、著しいQOLの改善がみられている。
なお、一般の慢性関節リウマチで、サンドバスを利用した入浴治療に際しては、急性期よりもややリウマチの活動が不活発になった時の入浴が特に有効であり、 私の印象としては、SGE療法は、慢性関節リウマチにはかなり有効な治療手段の一つとして考えている。
尋常性乾癬 <52歳・女性>
尋常性乾癬で他の医療機関でさまざまな治療を経た上で、平成12年5月に来院。
漢方薬の投与とステロイド外用剤、ビタミンD3外用剤の投与と並行して、週2回のサンドバス治療を実施。
しかし、サンドバスでも十分な効果が表れなかったため、SGEウォーターとパウダーの投与を併用した結果、現在では尋常性乾癬が大幅に改善している。
この他、パウダーの服用により、頑固な乾癬にも著効がみられた例もあり、またアトピー性皮膚炎にも有効な例が見られるが、 両疾患は、過酸化脂質の形成と関係が深く、SGEがこの形成を阻止して、結果として症状を軽減することも考えられる。
いずれにしても、これらの難治性皮膚疾患の根治療法の有効な手段として期待したい。
アトピー性皮膚炎 <17歳・女性>
普段は安定していたが、平成13年秋に急性増悪したので、皮膚処置をした後に週2回のサンドバス入浴とSGEウォーターの飲用を開始したところ、 それまで何度も悪化を繰り返していたアトピー症状がかなり軽減し、現在は大変安定した状態を維持している。
その他の臨床症状の改善メカニズム
当クリニックにおけるSGE治療の対象疾患として、この他、交通事故の後遺症、いわゆる四十肩、五十肩(肩関節周囲炎)、 冷え性、さらには骨粗鬆症や神経症にもいくつかの効果が認められている。
サンドバスの入浴やパウダーを服用した人のいずれもが共通している効果として、大変疲れにくくなり、 日常生活がアクティブになることがはっきりしており、この点がなぜなのか今後さらなる解明に取り組みたい。
私自身の体験でも、サンドバスに関しては、疲労回復には目に見えた効果があり、体脂肪率の減少や体重減少、 またSGEウォーターとパウダーの経口テストでは、短時間睡眠でも疲れにくく、排便臭がほとんどなくなるという現象があった。
SGEは、腸内細菌の活性化、または脂質に活性酸素が付着し過酸化脂質を形成する過程を防止したり、体内の疲労物質の排除に深くかかわっているためかと推測している。
広瀬 滋之 博士
医療法人広瀬クリニック院長。日本東洋医学会評議員、和漢医薬学会評議員、名古屋大学医学部講師。
名古屋大学医学部卒。医学博士。わが国の自然医療・伝統医療について、臨床の分野から独自に研究を進める。
著書「治す力、治す知恵」(文芸社)他多数。